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クローン病は、主に消化管に炎症を引き起こす慢性疾患です。炎症は、多くの場合小腸の肛側(回腸)および大腸の口側(結腸)に生じます。
クローン病の患者さんは、生涯にわたって寛解と再燃を繰り返すことがあります。
クローン病と潰瘍性大腸炎の両疾患を、炎症性腸疾患(IBD)といいます。
クローン病は、通常は15歳から35歳の若い人が罹患する病気で、ヨーロッパだけでも約50万人の患者さんがいます。
クローン病の患者さんの20~25%にクローン病か潰瘍性大腸炎に罹患した近親者がいることが、複数の研究で示されています。
南北の地域差があり、南ヨーロッパやアジアに比べ、北ヨーロッパや北アメリカでは発生率が高いと報告されています。
日本では、近年増加傾向にあり、2008年度には約29,000人の患者さんがいるとされています。人口10万人あたり約23人の患者さんがいることになりますが、欧米に比べると10分の1前後です。
クローン病の原因については未だに不明な点があります。たくさんの遺伝的因子および環境因子が関係していますが、それらの役割は明らかではありません。しかし、この疾患は、腸内に検出される細菌に対する身体の免疫システムの異常反応であるとも考えられています。現在では多くの科学者が、細菌やウイルスなど生体外の物質と免疫システムの相互作用が腸管粘膜への攻撃のきっかけとなり、その結果慢性炎症が起こり、最終的には潰瘍や腸管障害に至るものと考えています。
クローン病の患者さんで多くみられる症状として以下のようなものがあります。
これらの身体症状に加えて、クローン病により患者さんのQOL(生活の質)が低下することにより、「うつ」を併発することがあります。